【一級建築士製図】製図試験の独学は無理(ありがちなミスとポイント・コツも紹介)

一級建築士製図
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この記事はこのような方に向けて書いています

  • 「一級建築士試験の製図には独学で合格できるの?」
  • 「製図試験になるべく安く合格したい」
  • 「製図を独学中で、何でも良いから情報が欲しい」

本記事では・・・

  • 製図試験に独学で合格するのが難しい理由がわかります
  • 製図試験の講座の受講料はどれくらいかかるのか
  • 製図を独学中の方、これから勉強する方に向けて、製図試験の考え方・コツと、ありがちなミスを紹介します

 この記事の筆者は、2020年の学科試験で105点(125点満点)を獲得し、合格しています。合格点は88点でしたので、17点の余裕をもって合格しています。

 製図試験は、学科試験終了後、資格学校に3か月ほど通いましたが、初年度は不合格となり、2回目の受験(令和3年度)で合格しました!

製図試験は、資格学校を利用しないと無理な理由

 製図試験は、資格学校に通わないと合格はかなり難しいです。

 理由は以下の通りです。特に、1.と2.の理由が大きいです。

  1. 試験に明確な答えがない
  2. 独学では、経験できるミスに限りがあり、そもそもミスに気づけないことが多い
  3. 単純に難しい:学科に合格した20%の人が受けても、その半分も合格しない
  4. 受験者に過年度生(前年の製図試験の不合格者)がいる:学科に受かれば、製図試験を3回まで受けることができるため
  5. チャンスが3回しかない

1.試験に明確な答えがない

 製図試験は、試験に明確な答えがありません。

 採点基準が公表されていないためです。

 そのため、資格学校が、膨大な量の受験生の過去の回答から減点項目を分析しており、これを知らないと合格はほぼ無理です。

 また、学科試験から製図試験までの時間は3か月。

 限られた時間の中で、製図のスピードを上げ、プランニング(設計)のスピードを上げるためには、細かな疑問点をすぐに講師に質問し、より多くの時間を製図やプランニングの練習に充てることが重要です。

2.独学では、経験できるミスに限りがあり、そもそもミスに気づけないことが多い

 製図試験対策では、ミスを繰り返すことで学んでいきます。

 製図では、自分が犯したミスに、すぐには気づけない場合がほとんどです。

 そのため、添削をしてもらうことができない独学は、致命的に不利になります。

 筆者自身、製図の本試験で、練習中には1度もしたことがないミスをしてしまい、製図試験が不合格となりました。

 ですので、練習中に多くのミスをして、それを頭にインプットしておくことが最も重要です。(もちろん、同じミスを繰り返さないことも重要です)

 独学では、自分のミスを指摘してもらえないため、ミスを認識できずに終わることが増えます。

 また、1人当たりが経験することができるミスには限りがあるため、受講生数十名のミスを共有できる資格学校に比べて、独学はメチャクチャ不利です。

 別記事で、ありがちな一発アウトのミスを紹介していますが、それを読んでいただければ気づきにくいミスの多さを実感していただけると思います。

3.単純に難しい

 製図試験は学科試験の何倍も難しいです。

 学科試験は、”とりあえず”受験する人が一定数いますが、製図試験は学科試験の合格者でなければ受験できません。

 学科に合格した人が受けても、その半分も合格できません。

4.過年度生がいる

 製図試験は競争試験(合格者の数が決まっている試験)のため、過年度生(前年の製図試験不合格者)とも戦わなければなりません。

 過年度生は、1年以上の時間を製図試験のために費やすことができます。

 もしストレート合格を目指すなら、学科試験から製図試験までの3か月の期間で、過年度生の製図スキルに追いつかなければなりません。

 明確な答えがない製図試験で、独学で効率的な学習をするのはほぼ不可能なので、独学を貫くのであればストレート合格はほぼ無理です。

 ストレート合格を目指さなくても、かなりの時間を製図の学習に割かなければなりません。

5.チャンスが3回しかない

 並のメンタルであれば、製図試験のチャンスは3回です。

 学科試験に合格すれば、製図試験を3回受けるチャンスがあります。

 逆に言うと、3回とも不合格であれば学科試験からやり直しです。

 2、3年も空けば学科の知識は薄れますので、また1からのスタートとなり、たいていの人はここで心が折れます。

 資格学校で効率的に知識と技術をつけ、なるべく早い段階で合格のレベルにもっていきましょう!

製図試験対策の受講料はどれくらい?

 お金に余裕がある人、なるべく早く合格したい人は、通学一択です。(値段が高いところほど合格者占有率が高い)

通学 大手A社 短期(本年度合格者向け):53万円+税 

通学 大手A社 長期(前年度不合格者向け):91.5万円+税

通学 大手B社 超短期:22万円+税

通学 大手B社 短期:45万円+税

通学 大手B社 長期:60万円+税

通学 大手C社 短期:25万円+税

通学 大手C社 長期:33万円+税

 お金に余裕がない人、合格までに時間がかかっても大丈夫な人であっても、せめて通信講座を利用するなどして、合格するための情報が入ってくる環境に身を置きましょう。

製図試験の考え方・コツ/エスキスを短時間で終わらせるためのテクニック

 製図試験に不合格になる人のほとんどは、やってはいけないミスをしてしまった結果不合格となります。

 逆に、大きなミスをしなければ合格に近づきます。(それが結構難しい)

 大きなミスをしなければ合格に近づきはしますが、それだけでは不十分です。

 一級建築士試験は競争試験なので、小さなミスもなるべく最小限に抑える必要があります。

 ただ、小さなミスを抑えようと考えすぎると、エスキス(プランをまとめる作業)が終わらなかったり、制限時間に間に合わなかったりするため、その辺のバランスをうまくとる必要があります。

 一級建築士の製図試験に合格する人のたった1つの特徴は、「本番と練習で解き方を変えない」人です。

 つまり、自分の解き方を確立し、体に染み込ませ、確立した解き方で、本番に臨んだ人です

 詳細は、以下の記事を参照してください。↓

詳細:一級建築士 設計製図試験に合格する人の、たった1つの特徴

 また、一級建築士試験で、誰もが時間を短縮したいと思っている、エスキスについても、そのコツを解説していますので、参照してください。↓

詳細:【一級建築士 設計製図試験】エスキスを短時間で仕上げるコツ

製図試験 ありがちなミス集

 製図試験にありがちなミスをまとめます。独学などに役立てていただけると幸いです。

 製図試験のミスに対する考え方は、「一発アウトとなる大きなミス(←課題文の条件に違反している、法令に違反している)は絶対にしない。小さなミスは、時間が許す限り少なくしていく」です。

詳細:一級建築士の製図試験で一発アウトのミスまとめ独学だと気づけないかも-

大きなミス

  • 法規違反(高さ制限、建蔽率、容積率、区画、延焼ライン内の開口が防火設備になっていない、階段の段数が法律の蹴上・踏面幅に違反している、避難経路の扉の向き等)
  • 問題の要求が満たせていない(部屋の不足、EVの数、階数間違い、駐車場の数の間違い、設備の間違い、室面積の重大な過不足等)
  • 構造的に不利な計画(形がいびつすぎる、柱のスパンが広すぎる、2階では柱がある位置に1階の柱がない等)
  • その他、計画にそもそも問題がある(大空間の真ん中に柱がある、階段や廊下の通行に障害がある、上下階の不整合等)

小さなミス

  • 無駄なスペースがある
  • 廊下が曲がりくねっている
  • スタッフと利用者の動線の分離ができていない
  • 室の面積の軽微な過不足

まとめ

本記事のまとめです。

  • 製図試験は、資格学校に通わないと合格はかなり難しい。
  • 製図試験では、重大なミスをしないようにしつつ時間内に完成させ、小さなミスも少なく抑える必要がある
  • 一級建築士の製図試験に合格する人の特徴は、「本番と練習で解き方を変えない」人=「自分の解き方を確立し、体に染み込ませ、確立した解き方で、本番に臨んだ」人

これからも一級建築士試験の勉強に役立つ情報を発信します。一緒に頑張りましょう。

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